私のブックレビュー 138億年の音楽史🐾
私のブックレビュー 138億年の音楽史🐾
浦久俊彦先生が書いた138億年の音楽史読んだ。クソ面白かった。
音楽について書かれてるわけじゃなく、音楽がいかに文明の発達と密接に繋がっていたか、という内容。
それは、宇宙という音楽、神という音楽、政治という音楽、権力という音楽、感情という音楽…など、様々な自然や文化と組み合わされて懇切丁寧に説明してくれる。
リサーチが徹底されていて、参考文献・文書の数が新書ではなかなかのエグさ。プロの作家が本気を出すと、リサーチ力が神がかってくる。私も物書きではないけど、こういうフロンティア精神でありたい。そして同性にチヤホヤされて異性にモテたい。
一見堅苦しいかもしれないけど、教養本の中では最高に面白いし、読みやすい。サピエンス全史よりこっちの方が好きかも。なんで増刷されないのかしら。
前から思ったけど、講談社現代の本は存在感がバリ薄いんよね。いいのもいっぱいあるけど、全体的にあまり売れてない。
1000円以下のお手頃価格でこれ一冊でインテリぶれる。ワタクシにとってはうってつけ。買ったんじゃなくて図書館で借りたんだけどね。だからタダ。ついでにいうと、自慢できる相手が周りにいないんだけどね。でも、買って損はないと思った。手元に置いて何度でも読み返したい。
特に、私のお気に入りは第1章の宇宙と音楽。
古(いにしえ)の音楽やその思想の多くは、宇宙を音階によって体系化しようと試みたものだと知って、だから聴いても難しいのか、と納得した。
この章を読めば、学校の授業で無理やり聞かされて眠気を誘った雅楽の越天楽が、まるで違って、それも美しく厳かに聴こえてくるだろう。
私がこの本を知ったきっかけは、書店でふとタイトルが気になってたまたま手に取ったのだけど、どこか運命を感じる。こんなに面白い本を書いてくれた筆者には感謝しかない。敬服する。
そして、このブログがきっかけで本が有名になった暁には、浦久さんと知り合いになりたい。本の推薦文書きたい。つーか、出版関係者からメシおごられたい。
音楽が得意じゃない人にもオススメ。
というか、音楽が得意じゃないとて、知的探究心がある人なら全員にオススメ。
ビジネスとしての教養を吸収したい人にもオススメ。
私のようにただ知識自慢したい人にはなおオススメ。